医歯薬学専攻 等(博士課程)

医歯薬学専攻の特色

  • 9割以上が社会⼈⼤学院⽣
  • 講義の一部はe-learning対応、研修の空いた時間に好きな場所で受講可
  • 所定の条件が揃えば、3年または3年半で早期修了可
  • 多忙な社会人大学院生向けの長期履修制度あり
  • 専門性・キャリアに応じた複数の学位プログラム等を設定
    入学手続きの際に、学位プログラムまたは選択プログラムの中から希望するプログラムを選択していただきます。
    (※改組前の履修コースから改組後の学位プログラム等に変更することはできません。)

(2023年度入学者~)
医歯薬学専攻では、2023年4月に9つの学位プログラム等を開設しました!

 難治性疾患,加齢性疾患、生活習慣病に関連する医学系講座の教育研究分野を中核とし、臨床研究中核病院である岡山大学病院の診療科や歯学系講座や薬学系講座の教育研究分野と幅広く連携して、難治性疾患の病因解明や治療、健康寿命延伸に焦点をあてた基礎・臨床・社会医学の先進的教育研究を推進する学位プログラムを展開します。
 時代の要請に応えて先進的医療技術の開発・応用を担うことができる先端医療人、及び医学における幅広い学識と高度な研究能力を有し学際的・国際的に活躍できる研究者と教育者を養成します。修了後の進路として、生命科学を深く理解し先進的医療技術を有する高度臨床医や先端治療の専門医 、生命科学研究に関わる国内外の公的機関や企業の 研究者、生命科学領域で人類の叡智を拡げ社会実装に取り組みつつ後進を養成する大学教員などを想定しています。
 なお、医学学位プログラムでは、選択プログラムとして「包括がん研究者・研究医養成プログラム」「グローカル医療人養成プログラム」「メディカルデータサイエンスイノベーター(MDS)養成プログラム」も設定しています。
【コーディネーター:大橋俊孝 教授】

 岡山大学がん研究コンソーシアムが主体として実施する研究者コースと中国・四国広域がんプロ養成コンソーシアムが主体となって実施する研究医コースを包括しています。原則としていずれのコースの学生も他方のコースの講義を選択必修科目又は選択科目として履修できることが特徴です。
 がん研究者コースでは、最新のがん研究に関する統合的理解と研究推進能力を兼ね備えた人材を養成します。修了後の進路として、がんに関わる国内外の研究機関・企業の研究者、最新の専門知識と集学的診断・治療技術を駆使できる高度研究医、がん病態の深層研究と後進の養成に従事し医療実装に貢献する基礎系大学教員などを想定しています。
【コーディネーター:阪口政清 教授・藤原俊義 教授】


 岡山大学がん研究コンソーシアムが主体として実施する研究者コースと中国・四国広域がんプロ養成コンソーシアムが主体となって実施する研究医コースを包括しています。原則としていずれのコースの学生も他方のコースの講義を選択必修科目又は選択科目として履修できることが特徴です。
 がん研究医コースでは、がんに特化した臨床研究方法を理解し、トランスレーショナルリサーチ、臨床研究、治験などを立案、企画、実践、さらに医療統計などを駆使して統合的に解析できる人材を養成します。修了後の進路として、がん診療拠点施設の診療研究医、がんに関する高度の教育研究能力を有し国際的に活躍する臨床系大学教員などを想定しています。
【コーディネーター:阪口政清 教授・藤原俊義 教授】

 ローカルな地域医療ニーズに根ざしつつも、専門性を越えた統合的理解と横断的なアプローチで医療課題を解決する着眼点・方法論を修得し、グローバルな視点で課題解決に取り組む姿勢を自ら発展させていくことができる人材を養成します。
 修了後の進路として、高度専門職業人たるGeneral Practitioner (GP)を軸に、地域医療に携わる診療研究医、診断学・治療学・疫学・倫理学・社会学・教育学などの横断的・統合的な教育研究能力を有し国際的に活躍する大学教員などを想定しています。感染症分野におけるキャリアパスとしては、臨床感染症専門医、医系技官/保健所長などの保健・行政における専門職業人、高度な知識背景を持つ基礎研究者、WHOなどの国際機関で活躍する人材の輩出を目指します。
【コーディネーター:大塚文男 教授】



 革新的医療の創出のため、医療データの管理・解析と新領域・複合領域の研究開発、さらに成果の社会実装を索引できるメディカルデータサイエンスイノベーター(MDS)人材を学際的機能連携により養成します。
 ビッグデータ解析コースでは、データ研究のコーディネートやプロジェクト・マネジメント能力を有する人材を養成します。修了後の進路として、創薬や治験に関わるデータサイエンティストなどの企業研究者、メディカルデータサイエンス研究を立案・実施・評価できる大学教員、公衆衛生行政をリードする高度で知的な素養のある公務員などを想定しています。
【コーディネーター:神田秀幸 教授・頼藤貴志 教授・平沢晃 教授】


 革新的医療の創出のため、医療データの管理・解析と新領域・複合領域の研究開発、さらに成果の社会実装を索引できるメディカルデータサイエンスイノベーター(MDS)人材を学際的機能連携により養成します。
 医療AI応用コースでは、医療AIに関する学際的な理解力と医療課題解決につながる実践力を兼ね備えた人材を養成します。修了後の進路として、新領域や複合領域で全く新しい課題に挑戦する企業研究者、医療データの利活用により臨床上の問題を解決して複合的な価値を創造できる高度先端医療人などを想定しています。
【コーディネーター:神田秀幸 教授・頼藤貴志 教授・平沢晃 教授】


 医療や生命科学に対する幅広い学識と高度な研究遂行能力に加え、臨床技術(スキル)や態度を修得し、先進的医療技術開発に必要な臨床エビデンスを創るとともに使うことのできる歯学領域の先端医療人、大学教員や研究者を養成します。歯学学位プログラムでは、独自の臨床専門医養成キャリアパスや基礎研究者養成キャリアパスの構築を念頭に、臨床研究中核病院である岡山大学病院や、医歯薬学総合研究科を構成する医学系講座・薬学系講座とも連携して、高度な歯科医療ニーズや医療連携ニーズ、高度研究者養成ニーズに応えることができる学際性に富む教育プログラムを展開します。
 修了後の進路としては、数年の間に臨床歯科専門医の資格を取得後、中核病院や歯科診療所に勤務する先端歯科医療人や、国際的な高度研究者養成機関に留学後、国内外の教育機関における指導的歯科医、 独立した高度医療系研究者として活躍する大学教員、公的研究機関や企業の研究者などを想定しています。
 なお、歯学学位プログラムでは、選択プログラムとして、研究領域の垣根を取り払った学際的研究や国際共同研究を開拓できる能力の修得を目指す「ボーダレス歯学研究者養成プログラム」も設定しています。
【コーディネーター:窪木拓男 教授】

 歯科医学における幅広い学識に支えられた高度な先見性と研究能力を有し、学際的・国際的、すなわちボーダレスに活躍できる教育者・研究者、及び社会の要請に応え先進的歯科医療技術の開発・応用を担うことのできる先端医療人を養成します。
 修了後の進路として、持続可能な社会構築のため生命科学領域において叡知を拡げつつ後進を養成する大学教員、 歯科医療に関わる生命科学を研究する国内外の機関・企業の研究者、多職種連携の下ポスト高齢化社会の歯科医療を実践する未来型臨床歯科医など を想定しています。
【コーディネーター:長塚仁 教授】

 

 薬学及び薬物療法の設計・支援に関する高度で幅広い専門知識と技能に加え、健康・医療に関する基礎研究から社会実証研究に至る諸相での課題抽出から解決までを自ら推進できる高い研究能力、及び国際社会への貢献に向けた国際感覚を有する、次世代の薬学領域をリードできる薬学研究者や大学教員、博士号を有する高度先導的薬剤師や高度専門職業人を養成します。
 修了後の進路として、薬学あるいは生命科学研究に関わる国内外の機関・企業研究者、薬学あるいは生命科学領域で人類の叡智を拡げて社会実装を目指す次世代の大学教員、薬学及び薬物療法の設計・支援領域で、クリニカルクエスチョンをリサーチクエスチョンに昇華させて自ら解決できる博士号を有する高度先導的薬剤師、厚生・薬事行政を通じて国民の健康・生活・将来を支える博士号を有する公務員などを想定しています。
【コーディネーター:澤田大介 教授】

 

(2022年度以前入学者) 
教育内容に応じて、以下の8つの履修コースを開設しています

 「一般コース」とは、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科がこれまで実績をあげてきた共通コア科目(研究方法論基礎・応用と課題研究)及び専門科目により研究手法の習得と論文の作成をおこなうコースです。さらに学際的な内容に対応できるよう専門科目に「副科目」制を導入し、他の教育研究分野の指導を受けられる体制を整えています。

 「臨床専門医コース」は、高度な専門的臨床能力や全人的な視野を持った診療能力,国際的視野を持った臨床研究能力の習得を目的としたコースです。専門医制度と同調し、専門医資格取得のための準備にも役立つコースです。
共通コア科目として研究方法論応用(疫学、医療統計学、臨床研究・予防医学実践論)を履修します。専門科目では主科目の他に副科目として他の教育研究分野の指導をうけることや、「選択プログラム」を履修することにより、広範な学際性も身に付けることができます。

このコースには次の教育研究分野が参加しています
循環器内科学、心臓血管外科学、麻酔・蘇生学、救急救命・医療災害、精神神経病態学、脳神経内科学,発達神経病態学、脳神経外科学、腎・免疫・内分泌代謝内科学、消化器・肝臓内科学、皮膚科学、小児医科学、産科・婦人科学、泌尿器病態学、呼吸器・乳腺内分泌外科学、放射線医学、耳鼻咽喉・頭頸部外科学、眼科学、整形外科学、形成再建外科学、公衆衛生学、疫学・衛生学、総合内科学、老年医学

 「臨床専門医コース」は、高度な専門的臨床能力の習得及び臨床研究を理解し実践できる能力を取得することを目的としたコースです。全人的な視野を持った患者診療ならびに国際的視野を持った臨床研究の習得も目指し、近年の専門医制度と同調し、専門医資格取得のための準備期間としても役立つコースです。このコースは、原則として、日本の歯科医師免許を有する者を対象とします。
具体的には、別途実施する研究デザインワークショップをコアとするとともに,専門科目として専門医取得に連動した専門科目を履修します。また、副科目として他の教育研究分野の開講する科目又は選択プログラムを履修することにより広範な学際性も身に付けます。

このコースには次の教育研究分野が参加しています

歯科保存修復学、歯周病態学、インプラント再生補綴学、咬合・有床義歯補綴学、歯科矯正学、顎口腔再建外科学、口腔顎顔面外科学、歯科放射線学、予防歯科学、小児歯科学、歯科麻酔・特別支援歯学、総合歯科学

 がんプロフェッショナルコース」は、がんに特化した臨床研究方法の理解と実践、トランスレーショナルリサーチの実践ができる人材の育成をおこない、地域でのがん医療の均てん化に役立てることを目的としたコースです。
具体的には、メディカル、コメディカル共通のカリキュラムの履修や、多職種によるチーム医療等を実施します。

 「がんプロフェッショナルコース」は、薬剤師の資格をもち一定の実務経験を有する専門職を対象とし、がんに特化した臨床研究方法の理解と実践、トランスレーショナルリサーチの実践ができる人材の育成をおこない、地域でのがん医療の均てん化に役立てることを目的としたコースです。
具体的には、メディカル、コメディカル共通のカリキュラムの履修や、多職種によるチーム医療等を実施します。

 「分子イメージング教育コース」は、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科と国立研究開発法人理化学研究所(以下,理研(神戸)という)が協力し、連携大学院を設置して分子イメージング技術を習得するコースです。
分子イメージングとは、生体内での分子の挙動をリアルタイムに可視化する手法で,その可視化は、非侵襲的に行えるのが特徴です。このコースではその技術習得に重点を置いています。

 「アカデミックGP養成コース」は、専門科を超えた疾患に対応できる臨床と総合診療に関連した、地域の問題解決型臨床研究を行うコースです。総合診療医が、診療の現場で感じた個々の臨床的疑問をシーズに、基礎研究から臨床研究まで幅広く行うことが特徴です。臨床研究では、質的研究の成果を疫学モデルへと繋ぎ、プライマリケア領域の課題解決へ向けた臨床研究を実際に行うことにより、総合診療におけるEBMを発信できる研究を目指しています。診断学・治療学・疫学・倫理学・社会学など、横断的・統合的な研究・教育能力をもつ医師を育成するためのコースです。

 「医療AI応用コース」は、医療における課題の解決策としてAI技術の社会実装を遂行できる人材を育成することを目的としたコースです。
「共通コア科目」で研究者としての基礎学力の習得し、「医学AI専門科目」は、AI・データサイエンスの理論的教育を重視した基礎科目から、保健医療分野の専門知識をベースにした応用科目まで、AI・データサイエンスの医療分野への応用を系統立てて習得します。さらに民間企業との連携による実務的科目へと段階的に履修することが可能な構成となっています。また課題を情報処理技術によって解決するためのより実践的な能力を磨くため「医学AIフィールドトレーニング」を予定しています。